レイク売却・・・消費者金融の悲哀

予め申し上げておくが、ワタシは消費者金融の味方をするつもりは無い。
ただ「一企業」の悲哀を感じたもので、何となく綴らせて頂く。

今日は、関与先とヒアリングし「経営改善計画書」を作成していた。
「経営改善計画書」とは、金融機関からスムーズに融資を受ける為のものである。
ワタシは生業上、比較的この仕事が多い。
「ホンネ」を話して頂かないとなかなかリアルに作成出来ない。
嘘を書けないので、稀に「ヒアリング最中」にお断りしてしまう場合もある。

午前にヒアリング、午後から作成・・・・何時ものパターン。
事前資料を土曜日に作成していたので、予定通りの午後6時に引渡し出来た。
「責任を果たす」良いお客さんと良い仕事・・・・
ほっと一息の瞬間を、煙草とコーヒーと伴に味わっている。

レイク売却24日に入札…アコム、プロミスなど参加か
米ゼネラル・エレクトリック(GE)が、傘下の消費者金融ブランド「レイク」の売却に向けた入札を24日に行うことが分かった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080323-00000034-yom-bus_all
(3月24日3時0分配信 読売新聞)

金融界の再構築は、急務として叫ばれて居る処がある。
消費者金融は、銀行からお金を借りて「利ザヤ」を稼ぐのが生業である。
しかし、銀行と違う処は「自らの資金調達をしなければならない」事。

「経営が困ったので、何とか調達して下さい。」
金融機関と呼ばれて居る処は日本銀行に泣きつく事が出来る。
だから、貸倒債権を簡単に償却（チャラにする事）が出来る。
消費者金融は「回収しなければ」破綻の道を行くだけである。

しかし、業務上、金融機関と消費者金融はスクラムを組んでいる。
「保証会社」としての位置づけである。
金融機関で借入する際の「消費者金融が保証する保証料」がそれである。
だから、多少は救われる部分もあるかも知れない。
但し、大手の消費者金融だけである。

人伝えに聞いた話だが・・・・・
昔は金融機関も「別な意味のスクラム」を消費者金融と結んで居たらしい。
いわゆる「債権譲渡」である。
徹底して「債権回収」をした時代の話である。

上場する消費者金融会社として初の経営破綻となったクレディア。
この企業は「グレーゾーン」の問題で破綻した事はご存知の通り。
しかし、何故「グレーゾーン金利」を適用しなくてはならなくなったか？
理由は簡単である。
「徹底した債権回収」の仕事が無くなった事にあると思う。

昨日の話とかなり重複してしまうが、お許し頂きたい。
消費者金融の悲哀がもたらした「グレーゾーン」
その原点は「金を返さなくても良くなった事」
借り逃げが法律で許された事が一番の原因である。

借金に留まらず、日本人はあまりにも「逃げ得」を覚えすぎた。

個人名義の携帯電話「5回線」に制限、振り込め詐欺対策で
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080324-00000036-yom-bus_all
(3月24日14時36分配信 読売新聞)

これも「逃げ得」がもたらした馬鹿げた話であろう。

しかし、歴史は繰り返される。

こんな話も必ず出る！

「個人名義」が駄目なら「会社名義」にしよう
　　　　　↓
　10万円程度の資本金で会社を作る
　　　　　↓
　携帯電話も含め、必要資金を借りまくる
　　　　　↓
　振込詐欺の業務を開始する
　　　　　↓
　半年程度の業務の中で金を隠す・使いまくる
　　　　　↓
　当然借金は一度たりとも払わない
　　　　　↓
　会社を破産させる
　　　　　↓
　登記簿上消してしまう
　　　　　↓
　代表者もついでに破産宣告をする
　　　　　↓
　誰も責任を取らずに済む

「逃げ得」が成せる最高の技である。

そんな時「消費者金融」が又泣かされるかも知れない。
もし「借入人」と「連帯保証人」が同時破産したらどうなるか？
金銭消費貸借契約書（借金の証文）は紙屑に変わる。
弁護士も言うだろう。
「何も無い処から取り立てようもありませんよ。」

根本的問題は「日本の緩い法律」にあるだけ。
ま・・・いいでしょう

またまた独り言