介護保険は壊されて行く

介護事業者の業務管理体制の監督方法で通知－厚労省
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090407-00000003-cbn-soci
(4月7日21時18分配信 医療介護CBニュース)



今回、4月に行われた介護保険改訂は「国は補償したくないんですけど」が丸見えだ。

まあ「これ以上使うのであれば実費負担して下さいね」との天の声であろう。
ひらたく言えば「介護保険施設⇒有料老人ホーム化」と言う事でもあるのだ。
確かに「財源が無いから」と言われればそれまでである。

しかし「何故そうなったのか」と言う事については、世の中では考えて居ない。
単に「高くなりやがってコノヤロウ」と言う不満だけが響くだけであろう。
そこが「ニホンジンの浅墓さ」で、笑える話なのである。

何故「基を質して考える事」をしないのであろうか？

改訂の度に「値上がり」と言うのは「財源が無いから」であろう。
それでは「何故財源が無くなったのか」を考えてみないのだろうか。
そう「介護保険制度を無駄遣いした過去」を、誰も質そうとしないのだ。

何時も思う事は「福祉と言う名の税金」は「食い物にされるターゲット」である事。

「家政婦代わりにしたヘルパー（訪問介護）」の存在を、誰も質さない。
「宅老所代わりにしたショート（短期入所生活介護）」もまたしかり。
更に「車で料金を支払いに来る利用者」を見抜けないお粗末な姿もあるのだ。

ここまで書けばお判りだろう。
介護保険が改訂される度に「利用範囲が狭まる理由」と言うのが。
「ふざけた利用者の食い物にされた結果」以外の何物でもないのである。

更に「姥捨て山」になる「老人ホーム」を考えてみれば良い。

家庭内の粗大ゴミになった「育ててもらった恩のある人間」を捨てに行く傾向。
まともな精神状態であっても「チョッとこの人は」と否定する家族。
キチガイ扱いされた挙句に、無理繰り老人ホームに入れるケースが多々ある。

キチガイ扱いされた老人は、新しい部屋で新しい友人と出会う。
しかし、新しい友人は「口を利かず寝たきり」であったらどうなる。
一気に「鬱病」となり「リハビリテーションをする場所」が「ゴミ箱」に変わるのだ。

まあ、それは何度もブログで書いて来た話である。

※参考：過去ブログ

[「姥捨て山」の現場経験者からひとこと]
http://azkeiei.blog.shinobi.jp/Entry/479/

[税金負担が増える理由は「自業自得」でしかないだろう]
http://azkeiei.blog.shinobi.jp/Entry/360/

[寿命が延びた？決して喜べない「介護現場」の実態]
http://azkeiei.blog.shinobi.jp/Entry/241/

しかし、これからを考えると「恐ろしい状況」が懸念されるのだ。

介護保険改訂で「払えないけど面倒を看てもらいたい」と言う人間はどうなる？
家族に収入があるならまだしも、国民年金受給の老人を抱えた家庭はどうなる？
「こんなお金は払えませんので、何とかなりませんか？」になるだろう。

そんな相談を受けた場合はこうなる。

①被保険者（本人）を別世帯にして住所変更をする。
②家族全員が扶養出来る能力が無い事を証明する。
③生活保護を申請して「老人ホーム」に入る。

おおかた「群馬県で起こった火事の犠牲者」は、こんな方が居ると思う。
そう・・・・・
「介護保険改訂」が「生活保護者を増やす」と言う妙な展開になると言う事なのだ。

だから、どんどん「姥捨て山」に老人を送れば良いのである。
「官僚・公務員が税金の無駄遣いをしている」と非難しながら。

そして齢を経てから、ご自分で実感すれば良いのだ。
「親を捨てた人間は子供に捨てられる」と言う事を。

恐らくその頃には、税金が枯渇している可能性がある。
だから、温かい御飯が食べられないかも知れないが。


さあ！どんどん介護保険制度を壊して行こう！




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