三井物産が循環取引に思う「上場会社の帳簿形態と組織」の疑問

三井物産が循環取引の疑い、農業資材で架空の売上高計上
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080725-00000022-yom-soci
(7月25日12時43分配信 読売新聞)


「こんな事でもしなけりゃ売上なんか上がんねぇよ」

取引を主導した方はそんな気持で取引を行ったのだろうか。
以前、当ブログで書いた「コクヨ」の一件を思い出した。

余りにも同じ事が指摘される上場会社の「架空売上」
本件は「果たしてこの主導者の一存で行ったのだろうか」だけが疑問だ。


大体、このテの会社には「監査法人」って方々が帳簿の是非を問うている筈だ。

それを7年半も放って置いて今更指摘とは、何て悠長なのだろう。

言い方は悪いが、循環取引は簡単に見つかる筈だ。
税理士事務所で、顧問先の帳票を巡回監査業務で見て来たワタシでもわかる。

それが「監査法人」「公認会計士」が判らないとは・・・
ちゃんちゃら可笑しくて臍で茶が沸く。
果たして、社内調査チームを組む程の事なのだろうか。

まあ、答えは二つしか無いだろう。

①任せっ放しでろくすっぽ帳簿を見て居なかった。
②会社ぐるみで「暗黙の架空売上」を推奨していた。


刑事告発も辞さない考えの記載に、また驚いた。

主導したとされて居るのは「人材派遣会社からの嘱託社員」である。

どんな利益があって「嘱託社員」がこんな事を考えなくてはいけないのだろう。
どんな理由があって「嘱託社員」が導かなくてはいけないのだろう。

正社員で「ノルマ」をしっかり掛けられ「賞与に影響する」なら解る。
でも通常、嘱託と言う立場にあっては賞与対象に該当しない場合が多い。

しかも「人材派遣会社」を通じての状況ではないのか。
詳細はこちらに書いて居ないので、類推で判断するほかは無い。

それを考えると、答えはどうやら②になりそうだ。

低賃金で文句を言う派遣社員が沢山居る。
しかし、こんな派遣社員のカタチも沢山あるのだろう。

罪を作らせ、その罪を償わせる為だけに雇う方法もあるのだろう。
「7年半も良い思いをさせてやったじゃないか」
そんな事を言われて、手切れ金でも渡すのだろうか。

世の中は広い。余りにも広すぎる。
だから、こんな事はきっと沢山あるのだろう。

何となく、何となく切なくなって止まない。
「神風特攻隊」が今でも存在するのかと思うと、嫌になって来る。


でも、答が①だったら、もっと切なくなる。

「元同業者」として、やりきれない切なさだけを感じるようになる。
「おまえら、高い銭もらって、何をやってるんだ。」
そんな怒りさえ込み上げてくる。

税理士の報酬が30,000円なら、公認会計士は50,000円以上取れる。
その割にやって居る事は同じなのだ。


まあ、いいか。

いずれにせよ「派遣人員＝鉄砲玉」で無い事を祈りたい。



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