「姥捨て山」の現場経験者からひとこと

＜群馬老人施設火災＞一室は施錠可能　増改築で構造複雑
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090321-00000089-mai-soci
(3月21日21時37分配信 毎日新聞)


このニュースでは「徘徊者が居た」とある。
つまり、こう言う事になる。
火災にて最悪な状況に変わった一番の要因は「拘束」にあったと言う事だ。

徘徊と言うものは「認知症」により起こり得る現象である。
通常は、今回火災に遭った施設では「認知症」を受け入れる事はありえない。
実際「グループホーム」と言う種類の施設にて、ケアと伴に受け入れるのだ。

しかも「グループホーム」を含む「介護保険適用施設」は「拘束」をしない。
施錠を行った事実があると言う事は「拘束」をした事になるのだ。
先ずはその点から、この施設の是非を問うべきであると思う。

今回の火災現場の施設に対して、先ず「業務経験者」の立場から考える。
幾等「介護保険施設ではありませんよ」と言っても、やる事が酷すぎたのだ。
その結果起こった「大惨事」である事を、もっと報道側ではクローズアップするべきだ。


そして、更に考える事がある。
「送る側」も「認知症」と言う事を知りながら入所させた事である。

まあ、ひらたく言おう。

金をもらえれば何でもアリだったと言う事だ。

そして「味噌糞一緒の生活」をさせて居たと言う事だ。


言い方は悪いが・・・・・
寝たきり老人も、ボケ老人も、住む処が無くなった老人も一緒にさせられた訳だ。
結果としてボケ老人が、鍵を閉められたまま亡くなってしまったと言う訳だ。

ああ、情けなくて涙も出ない「ロクデナシ」の施設だ。

でも、そんな「ロクデナシ施設」に誰が押し込んだんだ？
住む所が無くなって、仕方なし無し来た方も居ると思う。
しかし「徘徊する老人が居た」と言う事実を、どう釈明する？

結局ここは「姥捨て山」だったと言う事ではないだろうか。


さも綺麗事の様に書くニュースの文章であるが、視点が間違って居る。
「ボケ老人を施設に捨てた家庭」があると言う事だ。
粗悪施設だった事もニュースにあるので、まさに「姥捨て山」でしか無い。

確かに徘徊老人のケアは大変であるし、ワタシだって実感している。
しかし「介護保険適応外」であると言う事を考えてみれば良い。
「全額負担しても良いから」と、利用者家族が言って居るようなものなのだ。

価格の設定からしても、最低でも概ねこうなる。
「家賃60,000円＋食費(3回)63,000円＋その他30,000円＝153,000円」

厚生年金を貰って居る入所者であれば、負担は可能である。

「本人の貰って居る年金にチョッと足せばいいや」
そんな気持ちで捨ててしまっているのであろうか？
全く情けないだけの話である。


言いたく無いが「肉親を捨てた方」に申し上げる。

「あなたも同じ事をされる可能性があるのですよ。」

人間の悪い業は、必ず巡り巡って、自分に届くのだ。


最後にお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りしたいと思う。



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