ATM手数料無料化に見た「CS強化の必要性」

塵も積もれば山となり「やっとですか・・・」そんな気分のこの報道。

「金融機関の顧客満足度（CS）」をやっと本件で実践か？と言う感がある。

また呟かせて頂きたいと思う。


ATM手数料、無料化へ　大手銀も含めたサービス競争が加速
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080526-00000001-sh_mon-bus_all
(5月26日16時15分配信 MONEYzine)


元々「自分のお金を引出するのに手数料が掛かる」事自体間違いなのだ。

「預金者離れ」をやっと認識した方策であるのだろう。

時間外や土日に預金を引出す為の「105円」

百歩譲って「営業時間外だから仕方が無い」と無理に納得して来た。

たかが105円・・・されど105円・・・

小額ではあるが「残高1,104円」の場合は引出不可能になる。

まあ・・・セコいと言えばセコいが・・・

なかなか「残高1,104円から1,000円を引出す」事は無いかも知れないが。


次に・・・

こちらにも記載があるが「振込手数料」ってモノも厄介である。


何故、自らATM操作手続をしているのに「手数料」が発生するのか？

これも長い間、甚だ疑問であった事のひとつであった。


しかし、本件の裏には、別な理由も見え隠れする。

最近「振り込め詐欺」が横行し「10万円以上の現金でのATM振込」が不可能となった。

まして、ATM引出の「一日限度額」が50万円なのである。

「最近不便になったね。」

「それじゃ、何の為のATMなの？」

やっとその声が聞こえたのかも知れない。


先日「荘内銀行と北都銀行が合併か？」の話を書かせて頂いた。

それだけ今は金融機関が困窮している状況である証拠に他ならない。

ならばどうするか？

基本に返って「多くのお客様に預金を頂く」事なのである。

当然「預金は必ず引出される」事は原点である。

「預ける時は無料のくせに引出す時は有料」

そんな基本的なクレームにやっと対応したカタチとなった訳である。


様々な顧問先から「最近の振込事情」を聞く。

「一般銀行・信用金庫は振込料が高いから」

そんな理由で「イーバンク振込」を行って居る方が多い。

100円でも「塵も積もれば」である事が決定的な理由なのだろう。

窓口で女性職員の方にやってもらう訳では無い。

だからこれも「クレーム事項」となる。


ワタシも仕事柄「クレーム対処法」を様々に考える生業である。

完璧に対処する事は、先ずは不可能である。

だから「二度と起きないようにするには？」を考える。


判って居る事ではあるが、実は判っていない「基本に返る」事をする。

業務の本質は何だったか？

業務提供でお客様が笑顔に成ってくれたのは何故か？

もしも自分の立場になったらどうか？

この3つは「全ての基本」となるのである。


何時も疑問を持ってばかりで「子供そのもの」のワタシ。

時折「変なオジサン」と言われる事、しばしば。

しかし、変な疑問を持たないと良い解決方法が見つからないから仕方無い。


チョッと路線が外れたみたいなので・・・本論に・・・

「CS運動の見直し」は「金融機関」だけではない。

その他の企業も「本当のCS運動」を考えなければいけないと感じた。

それは「モンスタークレーマー」の為ではない。

逆に「モンスタークレーマー」を納得させる為に行わなければならないと感じた。


ハウスメーカーのお客様相談室担当時代によく言われた事を思い出す。

「クレームこそ最高のビジネスチャンスである」

それは「本気で膝を交えて話をする」事である。

膝を交えない「逃げ腰」がクレーマーへのフラストレーションを付加する！


つまり・・・

「モンスタークレーマー」のそれは「対応する側が忌み嫌う」から増長する。

「面と向かわない」から更に「感情だけが」炎上する。

その基本を踏まえれば簡単な事ではないか？

日本全国の企業が「本気のCS運動」を行えば良いのだ。


企業だけではない。学校の先生もそうなのである。

そうすれば、もっと日本は「セコく無い国」になるのだ。