防衛汚職初公判で接待額は争う？ 検察側も甘いのでは？

「セコい！」「セコ過ぎる！」

ツケ廻しの体質が及んだ「汚職事件」でもある本件。

今更「接待額」なんかの争いをして、何になるのだろう？


防衛汚職初公判で守屋被告、罪状認める…接待額は争う姿勢
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080421-00000015-yom-soci
(4月21日10時46分配信 読売新聞)


皆さんは「ツケ廻し」と言う言葉をご存知であろうか？

商社にしても、ゼネコンにしても「関連業者に経費を負担させる」事である。


本件に関してもそうであるが、検察側は「ツケ廻し」を調査しているのか？

山田洋行だって、数々の「関連業者」があったと思う。

そこの「ツケ廻し」を完全調査すれば、きっとこれだけで終わらない。


比較的ゼネコン業界に、その「被害者」が多く、多くの企業が泣いている。

泣き方は「重加算税」と言うカタチで現れるのが多い。

チョッと具体的でなく、解り難いと思うので具体例を述べてみる。


【過去に立会った税務調査の事例より】

立会った顧問先は、大手ゼネコンより、年間1億円程度の受注があった。

業種は具体的に表現出来ないが、業態は「設計・施工・管理」であった。

以前より「暗黙の了解」で、領収書に関してはチェックしていなかった。

尤も「本社は地方都市・現場は東京」だったゆえ「見て判断」出来ない。

税務調査の際に明らかになった事。

①年平均480万円の交際費のうち300万円程度「ツケ廻し」であった。

②会議費名目での「交際費ツケ廻し」が毎年200万円程度あった事。

③福利厚生費名目での「交際費ツケ廻し」が毎年200万円程度あった事。

④外注費名目での「交際費ツケ廻し」が毎年300万円程度あった事。

⑤キックバックした取引が毎年500万円程度あった事。


ひらたく言えば、受注金額の15%程度の「ツケ廻し」が行われていた。


この顧問先は追従が多く、一週間以上の立会いとなった。

通常の税務調査は、せいぜい3日間。
概ね話し合いで「税額」まで決まってしまう。
それを考えれば、税務署としても「大捕物」だったのである。

結果的に「重加算税」を含め「3年間で1,000万円」の修正を行った。
顧問先の社長は、予めこの事を予測していたらしく、即時理解した。


その時の言葉が今でも忘れられない。

この元請を通じて、沢山の官僚役人と政治家が動いている。

官僚が判断し、政治家が仕事を出してくれる。

だから「15%のツケ廻し」は安いかも知れない。

ただ、俺の口から「結局誰に対する賄賂」何て言っても仕方無い。

税務署も役人。官僚も役人。

こんな無名な企業の社長の愚痴なんか聞かないもんね。


市町村役場の幹部は、都道府県の幹部へ。

都道府県の幹部は、官庁官僚へ。

それぞれに密かに「ツケ廻し」若しくは「接待」を行って居たのも現実。


本日はあえて、余計な評論はやめる。

皆さんにこの現実をどう判断されるか問うだけである。