野村元社員は本当に「情報に舞い上がった」だけなのか？

野村元社員、れいゆ容疑者は「オリンピックバブル」に巻き込まれたのか？

それとも情報化社会での「確信犯」なのか？

そんな事を何となく感じた今回の事件であった。


野村元社員、れいゆ容疑者　「情報に舞い上がる」　インサイダー認める供述
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080424-00000082-san-soci
(4月24日8時2分配信 産経新聞)


ワタシの事務所は、監査役を務める石材商社と一緒である。
この石材商社は、多くの同業者がそうであるように「仕入先」がほぼ中国である。
そんな背景があって、ワタシは中国の空気を身近に味わう。

最近、石材商社の社長から、こんな愚痴を聞いた。

「中国の若いモンは、余りにもバブルに踊らされて居る。」

「妙に良い車に乗って、マンション購入して居るが、金が残っているのか？」

「何処から情報を仕入れているのか判らないが、投資に走って居る。」

「取引を始めた頃に比べたら、純粋さが無くなった。」

「まるで天下を取っている様な話し振りになって来た。」

日本がバブルで踊らされて居た頃と、まるで同じ意見である。


その頃を振り返ると「良し悪しの判別」が薄れて居た事を思い出す。

地上げの為に、何でもやった。例え放火であっても。
街並みが、どんどん姿を変えて行った。

「もっと金を増やす方法」を誰もが考え、投資に走った。
「我先に！」の気持で「自分さえ良ければ」の考えが多くなった。

例えれば沢山の事が思い出される。「欲に塗れた世界だった」印象が強い。
その様は「宗教問題」さえ無いが、今の中国に何処か似ている。


今回のインサイダー事件に関して考える事。

それは「成金主義」が齎したものなのか？「確信犯」であったのか？

それが疑問に残り「平和ボケした日本のセキュリティ」をつい考えてしまう。

最終的な容疑者のポジションは「現地法人」と聞く。
やり取りは「中国人留学生」との情報流通と聞く。

石材商社の社長の愚痴にあった言葉をふと思い出した。

「中国の今の若いモノは、時々平気で嘘を吐く。」

「都合が悪くなると、日本語を知らない素振りをする。」

「許せない態度は“今迄こんな事無かった”“知らなかった”」

何か、今回の言い訳と同じ様に見える。気のせいであって欲しいが。


しかし・・・・・
中国の方々を非難するつもりはさらさら無い。
中華料理店を経営する、上海出身の友達も居るので。


ワタシが危惧するのは、彼等の本当の姿が何処にあるのかである。

確かに「オリンピック・バブル」で、中国人が舞い上がって居る事はわかる。
いきなり「生活のレベル」が上昇してしまったのだから。
欲に駆られる気持も十分にわかる。しかし「そんな背景」だけなのか？

ワタシは、前述で申し上げた事が、一番危惧されると思う。

もしも「平和ボケした日本のセキュリティ」を狙い目としていたのなら？

これは「日本に対する経済戦争の宣戦布告」にも見える。
しかし「別な局面」も危惧しなければいけないと考える。


今の世界は「インターネット」でリアルタイムにつながれている。
日本の様々な情報が、世界各地で手に取る様に閲覧出来る。

「なんだ？そんな事は当たり前じゃないか！」

怒られそうな件ではあるが、それを「別な局面」でお考えになった事があるか？


日銀松江支店等の「情報漏れ」茨城県国保連の「不祥事」
様々な事件に、様々な日本人が文句を述べ、事を更に大きくする。
「匿名」でインターネットを通じ、掃き溜めに物を捨てるように。

毎日「日本の馬鹿げた情報」を収集するテロリストが居たらどうする？

「今の日本は、こんな事件で混乱している。」
世界の誰かが「こんな処に穴がある」の解釈をしていたらどうする？

逆手に取られて「これなら盗める」「これなら騙せる」
そんな事を考えて居る人が居たらどうする？


それゆえに今回のれいゆ容疑者が「本当の供述」なのか？

「野村證券の足元」を確実に容認した「確信犯」でなかったのか？

ただ、それだけが心配である。