日雇い派遣禁止の話は「茶番」なのか？

経営側、日雇い派遣禁止に反発＝法改正に向け審議再開－厚労省
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080730-00000093-jij-pol
(7月30日14時41分配信 時事通信)


厚労省側は「確実な社会保険料徴収確保」を目指して「正規雇用」を求めたい。

経営陣側は「人件費コスト削減」を目指して「保険の事業費負担」を避けたい。

正確に言えば、こんな論理が基本になっている「馬鹿げた茶番」
これが極論としての「日雇い派遣禁止」の論理であると思う。


世の中では「雇用不安」とか「リストラクションの犠牲」で反対を繰り返す。

「仕事が無くなるじゃないか」との声を聞く度、逆を考える事もある。
そう、原点は至って奇妙かつ単純な場合もあるのだ。

言い方は悪いかも知れないが、30～40代の方に聞いてみたい。
「終身雇用に反発した派遣希望」の方は居なかったか。

間違って居るかも知れないが、20～30代の方に聞いてみたい。
「スキルアップすれば次はもっと給与が上がる」
そんな「自己評価」を企業に押付けた為に「採用されない方」は居ないだろうか。

「ワーキングプア」と呼ばれて居る方々に対して、大変失礼な言い方かも知れない。
しかし、その中で、どれだけ「止む無い方」が居るのだろう。
一括りに「ワーキングプアが犠牲者」と語りたくないので、例を挙げさせて頂いたのだ。


「業務請負」と言う「工場系列への人材斡旋」での「辞める理由」を例に取る。

「もっと時給が良い所で働きたいので辞めます」
そんな方々が業務請負の会社での勤務を浮遊する事実も実際ある。

以前もこんな事を書いたら「実態も知らないくせに」と投稿があった。
だから、今回は実例を書かせて頂く。


実際、ワタシの処に「仕事を紹介して欲しい」と言う方が訪れる事がある。

数々の事業所にコネクションがあるので「ＮＯ」は言えない。
しかし「残念な結果」に終わる場合が多い。

テレアポや受付業務を「事務職」と勘違いして仕事を求めに来る。
だから、パソコン操作・簿記の知識・電卓での計算を試させて頂く。
しかし「仕事をやりながらおぼえたい」では話にならない。
実践としての即戦力だからこそ「時給1,500円以上」が存在するのだ。

飲食店の経験があるからと「店長候補」を探しに来た方もいらした。
しかし「月間売上計画」や「経費計画」を立案出来ない。
更に「すこぶる態度が横柄」では、とてもではないが客商売には向かない。

中にはしっかりクリアして「希望通り」の仕事ぶりで頑張ってる方も居る。
ワタシにも信用があるので、中途半端な方には口利きが出来ないのである。

だから一概に「仕事が無いじゃないか！バカヤロー！」とは言い切れないのである。


厚労省の味方をする訳ではないが、方策が決して間違って居る訳でも無い。

ただ、この時期に行う事は間違いだろう。
だから、雇用される側もしっかり現実を考えてこれからを考える必要があると思う。

何故ならば・・・・
世の中では「蟹工船」が売れているそうではないか。
本来は「うさぎとかめ」と言う話に照らし合わせなければならない方も居る筈だ。

「プロレタリア文学」の本当の意味が判らずに「悲惨さ」だけを楽しむ。
自分に置き換えてそれを読むのは筋違いってモノだろう。
むしろ「漁業の方の大変さ」を知るのが、本来の筋であろう。


今回の話は「茶番」に違いないと思う。

これからは「業務請負の再委託（二重派遣）」も消えるだろう。
だからもう一度「働く事」を真剣に考えなければいけないのではないだろうか。

ワタシだって仕事が有り余って居る訳ではない。
自営業者として「明日の生活費」を探す方が多い。

暇になりそうな時は、大手派遣会社に仕事を頂く時だってある。
だから、他人事で書いた訳では無い事だけはご理解頂きたい。


そう、よく考えて頂きたいだけである。

人間は所詮「座って半畳・寝て一畳」なのだから。


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