最後は「硝子の城」に成り果てた「リーマングループ」を考える

リーマン倒産で、六本木ヒルズのブランド失墜　「ヒルズの呪い」などと揶揄も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080918-00000000-sh_mon-bus_all
(9月18日16時40分配信 MONEYzine)


経営破綻をしたリーマンの「リチャード・ファルド最高経営責任者」
その姿を直接拝見した事は無い。

しかし「イマドキの立派と言われる方々」の姿を象徴している気がしてならない。


かつて「時代の寵児」と言われ、各メディアに登場した方は数々居る。

その方々は「現在の成功」をテレビ等で大きく披露した。
そして「成功の秘訣」を大いに語り、自分を後戻り出来なくしてしまった。

広告の材料にして「大きくない自分をより大きく」見せつけたのだから仕方が無い。
それが世間で「実力以上」の評価になっても「広告材料」は小さく出来ない。
無理な状況下での「成功披露」が延々と続いてしまったのだ。


それが即ち「突然の崩落」につながる可能性がある。
そんな教えかとも考えたのはワタシだけだろうか。


彼等は「光り輝く見た目の良さ」に魅かれ「硝子の城」を築いてしまったと思うのだ。

逆に、世の中の人々も「光り輝く見た目の良さ」に魅かれ「仲間入り」をしようとした。


ひとつから始まった「硝子の中の蝋燭の灯り」

その美しさに魅かれ、人が集まる。
それがどんどん増え「硝子の城」は煌々とした一つの美しさを放つ事になる。

しかし、雨風が襲い、表面は傷付き、少しづつひびが入ってくる。
その時「メンテナンス」をすれば、少しはその崩壊を防げる筈だった。
なのに、それを知ってか知らぬ振りか「気付く事無く」時が過ぎた。


それはそうだろう。


一度綺麗な光を放った状況を褒められれば、その光を継続しなくてはいけないからだ。
メンテナンスの作業をすれば、輝く光を瞬時的にでも止めなくてはいけなくなるからだ。


無理に光を放ち続けようとした結果はどうなるだろう。
メンテナンス不足で何が起きるかはお判りになるだろう。

そう「瞬時に起こる崩壊」である。

硝子の城は脆く、全てが瞬時にして崩れてしまうのだから。


この現象は、世界各地で起こって居るものだと思う。

世界中で「成功と言う名前の虚像」が広告材料として用いられているから。


これからもまだまだ「硝子の城」は作り続けられるだろう。

「自らが輝く象徴」は、誰もが夢見るものだ。
しかし「己を知る」事を忘れたままに構築されて居る。

建物で言う「基礎」と言うコンクリート敷きのものがあるだろう。
「硝子の城」は「コンクリート基礎」があると、醜くなる。
だからあえて「基礎」を外して構築してしまう。

それが「崩壊の原因」にもつながる事になるのである。


そこで我々が、思い出さなければならない日本の言葉がある。

「実る程頭を垂れる稲穂かな」

成功は「継続する」事を良しとするもので「披露する」ものでは無いだろう。



これからも沢山の方々が「披露する成功」を世の中に見せびらかすと思う。

しかし、それは果たして「正解」なのか。

それゆえに「硝子の城に住む人々達」の行く末を、再度注目させて頂こうと思った。



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