「12道府県で不正経理」が何故起きるのかを考えてみる

12道府県で不正経理＝架空発注含め数億円－会計検査院
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081018-00000055-jij-pol
(10月18日12時35分配信 時事通信)


ご存知の方が多いかも知れないが・・・・・
「一般企業」と「公共団体」は経理処理の仕方が全く異なる。

そもそもそれが「奇妙な使い方」の原因になるのだ。
そして、それが「不正経理」につながるだけなのだ。


具体的にその方法の違いを書けば、理解は可能と思う。


先ず「収入の捉え方」が全く異なる。

一般企業・・・未回収を含め「現金・小切手・手形」の全ての売上
公共団体・・・計画された事業費・補助金・借金

まあ、ここでお判りになると思うが「借金」まで含めてあるのだ。
更に「国の金」まであてにして居るので、予算が現実味に欠けるのだ。

地方公共団体が、何故赤字になって行くのか。
「収入の意味に於いての感覚の違い」で、基本はお判りになると思う。


次に「経費の使用方法」が異なる場合があるのだ。

一般企業・・・20万円以下の支出を経費として、それぞれに分配する。
公共団体・・・金額に関らず、使ったもの全てに適当な項目を付ける。

もっとわかりやすく書けば、意外に身近な話に結びつく。

一般企業は「簿記会計」の会計原則の裏付を以って経費を使う。
そう「財務三表」と言うモノを作る事が原則だからである。


身近なもので「経費の分配」を例に書いてみる。

切手や電話代は「通信費」文房具は「事務用品費」と処理される。
20万円以上の車を買えば「車輌運搬具」として、何年かに渡り経費になる。

ところが、公共団体は「払ったものの全て」になるから始末に終えない。
承認さえ下りれば、100万の車だって「経費扱い」が可能になる。

更に「項目予算」が余れば「電話代」だって別科目に置き換える。
もっと酷くなると「前払金」でさえも、経費にしてしまう場合があるのだ。

そう、ひらたく言えば「滅茶苦茶な収支報告」はざらなのだ。


掻い摘んで具体的な「一部の例」を書いてみた。

以上を考えれば、いとも簡単に「不正経理」は起こるのだ。
そんな意味で、以前ブログ立てしたものがあるので、ご参考頂きたい。

※参考：過去ブログ

[世間が誤解する「単式簿記・予算比較」の政府収支発表は止めてくれ！]
http://azkeiei.blog.shinobi.jp/Entry/209/



まあ、単純な話ではないか。

そう「企業」と「公共」が、同じ考えをもって「収支」を考えない。
それがそもそも「間違い」を起こす原因なのだ。

だから、使う方も使う方の悪い処があるだろう。
「自分達は民間人と経費の捉えかたが違うのだから」の認識になるだろう。

そうなれば当然「公務員は特別だ」の意識さえ目覚める可能性だってあるのだ。
そうなれば当然「常識を逸脱した経費の使い方」にさえなるのだ。

民間人はそれに気付かない事が多い。
いや、知らされないから余計にヤヤコシくなる。

だから、民間の認識も「幾等使った」と叫ぶだけではいけないと思うのだ。
「どんな用途にしたか」も問うべき事なのだ。
そして「説明を受けやすくする為」に「財務三表報告」も付けるべきと思うのだ。


まあ、判って頂ける方は少ないかも知れない。

だからワタシは単に「ぼやき」のメッセージを書くだけだ。

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