ライブドアの35億円賠償請求に考える

ライブドア、堀江被告らに３５億円の賠償請求　「事件で損害受けた」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080811-00000947-san-soci
(8月11日18時15分配信 産経新聞)


上場時の「架空売上」は、よくあるパターンである。

ひらたく言えば「自分の風呂敷を大きく見せる」事である。
それは、テレビでもよく見かけるであろう。

にやけた馬鹿なリポーターが聞く「社長の会社の売上はお幾らなんですか。」
そこに「そうですね。20億円ってとこかな。」と成り上がりが答える。

概ね「テレビに出る成り上がり」と「架空売上を立て上場する」のは構造が同じだ。


世間も「20億円」とか言う「触った事の無いお金の話」が大好きだ。

しかし肝心な事をテレビでは質問しない。
そう「年間利益はどの位ですか」と言う事である。

幾ら20億円の売上があっても19億円の仕入があったらどうする。
それが従業員100人を抱えている会社だったらどうする。
その上、借金を10億円抱えている会社だったらどうする。

幾ら売上があっても「大赤字」の会社なのである。


それを知ってか知らずか「大風呂敷」に世間の目は集中する。

「この人は金持ちだ」　「ヤリ手の青年実業家だ」
褒め称える言葉は限りなく「売上の多さ」に集中する。

野立てのペンキで書いた看板より、光が煌々とした看板が美しい。

所詮その程度の認識でしか会社を見ないから、仕方が無いのである。


この事件の本質に戻ろう。

堀江さんの「シャンデリアを作る作業」は、確かに悪かった。
しかし、それを脚色した「公認会計士」は、更に悪い筈なのである。

ワタシも「事業計画」と言うモノを作る仕事があるので、生々しく理解可能だ。
まして「上場準備」の仕事も手掛けた事があるので、殊更理解出来る。

公認会計士様や税理士様の様に、ワタシは偉く無いので、仕事で「脚色」はしない。
あくまでも「現状と可能性」で「未来の絵」を書くのを好しとしている。


それを考えると・・・・・

この事件は言っては悪いが「狸と狐の化かしあい」なのだ。

決算の内容を無碍に信用して「精査」を行わない。
まあ、平たく言えば「儲け話の失敗」を裁判している様なものである。


ならば、第一級戦犯は誰か？

高額報酬を貪る「公認会計士」である事は確かだろう。

大体「ライブドア」ばかりに非難が集中するのは間違いだろう。
他にも計画倒産を行い「私財はたっぷり」で老後を暮らす「元経営者」が沢山居る。

何故そこを攻撃しないのだろうか？
単に「ライブドア」って会社が現存しているからなのだろう。

ならば、早いところ「NOVA」を差し押さえて置かなければフェアじゃないだろう。
そこが不思議で仕方が無い。


こんなつまらない事で論争を繰り返して居る暇があれば「悪法」を消せば良いだろう。

そう「破産法」ってモノが、日本の経済を根底から不況に追い込んで居るのだ。

本日は10日が繰り下がっての支払日。
つい「現状破産法で頂戴した余計な支払」を払いながら考えたワタシである。


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