「中国のインフレ」は「日本に好材料？」

中国にインフレ再燃恐れ　消費者物価が高止まり
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080813-00000007-fsi-bus_all
(8月13日8時26分配信 フジサンケイ　ビジネスアイ)


北京オリンピックの狂乱と伴に「好景気」の様な状態が舞い込んだ中国。
「オリンピックバブル」と称されたが、所詮バブルはバブルだ。

まして「資本主義社会」ではないので経済活動の継続は不可能。
だから「中国にインフレの恐れ」なんて言われても「あ・そ」って感じだ。


それよりも、やっと日本に「建設景気」が訪れる可能性が出て来た事を喜びたい。

何せ今まで余りにも「鋼材」が高かった。
北京オリンピックに関連する建物や、それを迎え入れる施設の建築ラッシュ。
鉄が不足するのは当たり前の状況だったのだ。

当然、鉄が不足すれば「鋼材」が値上がりする。
値上がりすれば、建物や施設修理は当然行わなくなる。
建設不況は、決して「公共事業を出さなくなった」からでは無いのだ。

中国の「建設バブル」も消え「鋼材」も通常の価格に戻りつつある。

そうなればやっと日本国内でも「建設」を行う企業が出てくる。
だから「建設景気」が訪れる可能性が出ると言う事である。


まあ、それだけでは無いだろう。

中国の首脳は「資金不足」を懸念し始める。

国内で資金を廻せない。さあ、どうしたら外貨を国に入れられるか。
「そうだ！輸出品で稼ごう」と「叩き売り」に入る可能性も出る。

少しづつ値上がりした中国製品が徐々に下がる可能性が出るのだ。
そんな意味で「日本に好景気をもたらす可能性」だけは見える。


皆さんもご存知の様に「好景気」の裏側には「不幸」がある。

土地バブルの頃の裏側には「住み慣れた家との離別」があったろう。
戦後の最初の好景気の裏側には「朝鮮戦争」があったろう。

だから「綺麗事を言うか否か」の違いがあるだけだ。
結局「好景気」は「人の不幸を蜜にする」事でもあるのだ。

だから、ナントモな話ではある。


まあ、それだけなら良い。

中国で一番懸念しなければならないのは「建築物の維持」である。
北京オリンピックが終わった後の建物は、どうやって維持するのだろう。

維持するには、当然「それなり」のお金が必要だろう。
不景気になった折、誰がどの様にしてそのメンテナンス資金を出すのだろう。

まして「決して良い造りの建物ばかりでは無い」事を聞く。
そう「5年も放ったらかしにすれば崩れ落ちる」との噂の建物ばかりの話だ。

ワタシはその建物が惹き起こす可能性がある「事故」を懸念する。


急激に好景気になり、急激に衰退する。

かつての日本を見ている様で、心苦しい事もあるワタシなのだ。


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